その映画は「まぼろしの邪馬台国」。

marble10312008-11-21



邪馬台国があった場所を生涯探し続け、日本中に邪馬台国論争を巻き起こした盲目の文学者にして偉大なる奇人「宮崎康平」と、その彼を支え続けた妻・和子の物語。

竹中直人吉永小百合主演で割と話題になってるとはいえ、地味な映画だけにそんなにヒットしないのかなぁ?
とか思いつつ観たわけですが、、。

いや〜良かったです。

堤幸彦監督の映画はどれも好きですが、これは予想以上に面白かった。

一応、邪馬台国の解説

弥生時代の2〜3世紀に日本にあったと推定されている。女王が治めていたことから魏志倭人伝では女王国とも記されている。
邪馬台国は元々男王が治めていたが、国家成立から70〜80年後、倭国全体で長期間にわたる騒乱が起きた(倭国大乱)。邪馬台国もその影響を逃れえず、卑弥呼という女子を王に共立することによって、ようやく混乱が収まった。弟が彼女を補佐し国を治めていた。女王は魏に使節を派遣し親魏倭王の封号を得た。248年頃、狗奴国との戦いの最中に卑弥呼が死去し、男王が後継に立てられたが混乱を抑えることができず、「壹與」(壱与)または「臺與」(台与)が女王になることで収まったという。邪馬台国と後のヤマト王権の関係ははっきりしない。位置についても魏志倭人伝の記述が明確でなく、論争になっている。一般的な読みは「やまたいこく」だが、本来の読みについては諸説がある。出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』


で、映画の内容は要するに邪馬台国の場所は「畿内説」と「九州説」の二説に大きく分かれている訳ですが、この映画は宮崎の唱える九州説で彼がそれを証明する為にフィールドワークをし、それを献身的な妻が支えるという。古代史好きとほのぼの昭和初期物語好きのツボを大いに押さえた内容です。

余談ですが、僕は邪馬台国が移動したとする「東遷説」を信じてます。
だって例えば神話に照らし合わせれば面白いほど符合するポイントが多いんですもの。

だから元は九州にあったとする宮崎康平説のこの映画は大いに楽しめましたね。

まぁ恐らく多くの人は度々出てくる夫婦愛のシーンで涙したでしょうが、
私は宮崎康平が古代邪馬台国を幻視するシーンで号泣しましたがね笑。
セリーヌディオンが日本語で歌っちゃってる挿入歌もなかなか良かった。クイーンの「手をとりあって」ばりです。

シンポジウムで康平に学説を非難される学者役に大槻教授が出てたり、司会役に草野仁とか、具雑煮屋の常連客おばさん役に綾小路きみまろが出てたりとか笑。B級ドラマなエッセンスも非常に良し。

全体的に画が綺麗で心和むし、日本っていいなぁなんて改めて思ったり。

また、竹中直人扮する宮崎康平が物語の終盤でもらす「、、この旅がずっと続けばいい、、。」
的な台詞にジ〜ンと来たりね。

詳細書くとネタバレになるから書きませんが
ともかく、最近期待して観た映画を外してる方にはお薦めですよん。